2007年12月11日火曜日

坊ちゃん

坊っちゃん (岩波文庫)坊っちゃん (岩波文庫)
夏目 漱石

岩波書店 1989-05
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もはや説明不要、夏目漱石の名作。

ストーリー、構成、展開、キャラとすべてが完璧でお手本のような小説。

気分転換に楽しむこともできるし、じっくり深く読むこともできる。現代にも通じるテーマを扱っているのにもかかわらず、勧善懲悪のわかりやすい話にユーモア溢れる書き方をしているためそういう読みができます。

2007年12月4日火曜日

富嶽百景

富嶽百景・走れメロス 他八篇 (岩波文庫)富嶽百景・走れメロス 他八篇 (岩波文庫)
太宰 治

岩波書店 1968-01
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太宰はあまり読むことはないのですが、富嶽百景だけは何度も読み返すほど好きな作品。

「富士には月見草がよく似合う」

あまりに有名な一節で、作品を読む前から知っていたのですがどういう意味か解らなかった。その意味を知ったときには目頭が熱くなりました。

富士のように強く生きれたなと思います。

ローマ人の物語

ローマ人の物語〈1〉― ローマは一日にして成らずローマ人の物語〈1〉― ローマは一日にして成らず
塩野 七生

新潮社 1992-07
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ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上)    新潮文庫ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫
塩野 七生

新潮社 2002-05
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歴史を結果としてではなく、過程として辿る愉しさを教えてくれます。

カエサルを書いた4巻5巻がハイライト。それ以降はだんだんだるくなっていく感が…。カエサルの描写からは作者の強い愛が伺えます(笑)

少々作者の現代日本に対する愚痴が気になりますが、十分に楽しめるシリーズです。

2007年11月19日月曜日

戯言シリーズ

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)
西尾 維新 take

講談社 2002-02
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森博嗣のS&Mシリーズ、京極夏彦の京極堂シリーズと並んでオレから勉強時間を奪ったシリーズw

4年前まだ10代で若かったあのころwは楽しめたけど、ライトノベルを卒業した今はもう読めないだろうな。

京極堂シリーズ

姑獲鳥(うぶめ)の夏 (KODANSHA NOVELS)姑獲鳥(うぶめ)の夏 (KODANSHA NOVELS)
京極 夏彦

講談社 1994-09
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絡新婦の理 (講談社ノベルス)絡新婦の理 (講談社ノベルス)
京極 夏彦

講談社 1996-11
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これも受験勉強の気晴らしのつもりだったのだけど…。だって長いしね…。

シリーズ第5作の絡新婦の理が傑作です。
だんだんキャラ小説になって、陰摩羅鬼の瑕以降はあんま好きじゃない。

S&Mシリーズ

すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)
森 博嗣

講談社 1998-12
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予備校にいってたとき受験勉強の気晴らしに読んでたら、ハマって勉強時間と読書時間が逆転してた…。おかげで試験はことごとく失敗しましたw

犀川先生の思考に憧れたなあ。

2007年11月11日日曜日

キャラ化するニッポン

キャラ化するニッポン (講談社現代新書)キャラ化するニッポン (講談社現代新書)
相原 博之

講談社 2007-09-19
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初めの2章はあまりおもしろくなかったし、論証に疑問が多く残ったけど、3章から俄然面白くなった。キャラクターとキャラを区別して考えることにすごく納得した。

実生活で自分自身、キャラとしての自分と、自分のキャラクターとの乖離からストレスを感じることが多い。

キャラとしてものごとを捕らえるとすごく単純化され、固定されてしまう。キャラ化には、ものごとの解りやすい、あるいは自分が知ってる範囲での側面だけを取り出して、そこだけですべてをまとめようとする意志を感じる。

キャラ化が浸透する裏には、現代の現実感覚の喪失があるように思う。これについてはいつかちゃんとした文章で表したいと考えてるが、いつになるやら…。

2007年9月27日木曜日

フェルマーの最終定理

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
サイモン シン Simon Singh 青木 薫

新潮社 2006-05
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誰にでも理解でき、解けそうな気もするフェルマーの最終定理。それに心を奪われた人は、素人数学者からオイラーなどの偉大な数学者まで数多くいた。しかし350年の間、誰にも証明することができなかった。たった数行の命題の証明に人生をかける人間の熱いドラマ。
    
タイトルは一般の人には硬い印象をあたえるかもしれないけれど、数式はほとんど出てきません。数学に命をかける人々の人間のドラマです。非常に読みやすい。そしてめちゃめちゃ面白い。

オイラーやガウス、ガロアなど数学ではおなじみの人々もでてきて、専門書では無機質な響きを持つ彼らの名前も、この本を読むと人間味を取り戻して、そういう楽しさもありました。

フェルマーの最終定理の証明に日本人が大きな足がかりを残しているのもこの本で知りました。